法人税申告チェックリスト

法人税申告チェックリストは、法人税の申告前に、申告書の作成で検討漏れが起きやすい論点を確認項目として順に確かめる多段式の質問リストです。税務実務者向けに、当事務所が実務で使っているものをそのまま公開しています。作成 公認会計士・税理士 中村勇樹(中村勇樹公認会計士税理士事務所)

これはなに?

  • ・法人税の申告直前に使う、ミスを防ぐためのチェックリストです。
  • ・スマホ版では一部機能を制限しています。PCでのご利用をお勧めします。

対象(こんなときにご利用ください)

  • ・法人税申告書を作成する方。

意義(このページを使う利点は?)

  • ・チェックリストを踏むことで、重大な申告ミスを回避することができます。
  • ・多段式で質問を具体的にしているので、何を確認すればよいか迷わず答えられます。
  • ・税務上問題になりうる回答を選ぶと、対応策が画面に出ます。

機能(このツールにできること)

  • ・「前年CSVを読み込む」で、前年の回答を参考として質問の横に表示できます。
  • ・「CSVから再開」で、保存済みの回答CSVを読み込み、続きから答えられます。
  • ・「CSVに保存」で、回答をCSVで保存できます。翌期はそれを前年CSVとして読み込めます。
  • ・「印刷版」で、一覧だけを紙面用の白黒表示に切り替えられます。

使い方

  • 1.上段の質問に答えてください(数字キーの1〜5でも答えられます)。
  • 2.質問によっては、回答により以降の質問が変化したり、対応策が表示されます。
  • 3.終わったら「CSVに保存」で保存するか、「印刷版」で紙に出力して保存ください。エラーのありうるところへの対応策を載せますので、対処をしてください。

法人税申告チェックリスト

新規

Qで解説開閉、数字キー1〜5で回答、↑↓で移動。

ご利用Tips

  • ・回答の下書きはこのブラウザに残りますが、保管は「CSVに保存」か印刷で行ってください。
  • ・設問の詳細は「解説」から確認できます。
  • ・要注意の回答を踏んだ時は、赤色で「対応策」が現れます。
  • ・ご気づきをのマークから教えていただけたら助かります。
  • ・保存や印刷が必要なときは、パソコンから開いてください。

チェックリストの最終更新日 2026-11-04。

条件判定

★1資本金の額または出資金の額が1億円超である
解説

資本金1億円以下なら、年800万円以下の所得に対する軽減税率、交際費の定額控除、貸倒引当金、欠損金の全額控除など「中小法人」向けの扱いを受けられる。1億円を超えるとこれらが一斉に外れる。判定は各事業年度終了の時の資本金額で行う。

★21N資本5億以上の法人に100%直接・間接支配されている
解説

資本金1億円以下でも、資本金5億円以上の大法人に完全支配されている法人は中小法人向けの扱いを受けられない。100%の資本関係が直接でも間接でも当たる。

★32N[ 資本1億超 or 資本5億以上の法人に100%直接・間接支配されている ] 法人に [単独で1/2以上直接支配 or 複数で2/3以上直接支配 ] されている
解説

措置法上の「中小企業者」から外れる要件。大規模法人に単独で2分の1以上、または複数の大規模法人に合わせて3分の2以上の株式を持たれていると、少額減価償却資産の特例(令和8年度改正で30万円から40万円へ引上げ)や中小企業投資促進税制などの措置法の特例が使えない。平成31年4月からは判定のとき自己株式を除いて計算する。

★3.13N過去3年度の所得平均が15億円を超えている
解説

適用除外事業者。前3事業年度の所得金額の平均が15億円を超えると、資本金が小さくても措置法上の中小企業向け特例(少額減価償却資産の特例は令和8年度改正で30万円から40万円へ引上げ)が使えない。設立後3年を経過していない場合や12カ月未満の事業年度があるときなどは調整計算がある。

★43.1N資本金が3000万円以下である
解説

特定中小企業者等。中小企業投資促進税制の税額控除は資本金3,000万円以下でないと使えず、3,000万円を超えると特別償却だけになる。中小企業経営強化税制の税額控除は3,000万円を超えても7%使えるが、3,000万円以下なら10%に上がる。

★5上位3株主グループ(個人もしくは同族)で議決権の50%超である
解説

株主等の3人以下とその特殊関係者が発行済株式の50%超を持つ会社が同族会社。当たると行為計算の否認、みなし役員、使用人兼務役員から外れる場合などの扱いを受ける。株主グループは6親等内の血族・3親等内の姻族・内縁関係と、それらが支配する会社まで含めて数える。

★65Y資本金1億円超である and 上位1株主グループ(個人もしくは同族)で議決権の50%超である
解説

特定同族会社は留保金課税の対象になる。1株主グループで50%超を持たれていることが要件で、資本金1億円以下の会社は原則として対象から外れる。

★7消費税課税である and 95%適用外の個別一括選択会社である and 税抜処理である
解説

税抜経理をしていて全額控除できないと、控除しきれなかった消費税額(控除対象外消費税額等)が生じる。課税売上割合が80%以上なら資産に係るものも損金経理で全額損金にできるが、80%未満で一定のものは繰延消費税額等として60か月で償却する。

★8完全支配法人グループ(直接・間接問わず100%支配関係のある法人)が存在する
解説

完全支配関係(100%の資本関係)がある法人グループがあると、グループ法人税制が働く。譲渡損益の繰延べ、寄附金の全額損金不算入と受贈益の益金不算入、受取配当の全額益金不算入などが自動で適用され、選択の余地はない。株主である個人の範囲は6親等内の血族・3親等内の姻族まで含むため、親族が別々に持っていても完全支配関係になることがある。

事前準備

★10当期の申告は青か白か(青の取り消し、青色届の未提出で白になっていないか?)
解説

青色でないと、繰越欠損金の控除(災害損失分を除く)・賃上げ促進税制などの税額控除・特別償却・少額減価償却資産の特例が使えない。承認は一度受ければ続くが、設立1期目の申請漏れ、取消し(2事業年度連続の期限後申告など)、取りやめ届出で白色に戻る。取消通知書は顧問先に届くので事務所が知らないことがある。

└白色顧問先に取消通知が来た日から一年経過しているか
解説

取消通知を受けた日から1年以内に出した承認申請書は却下されうる(法法123三)。1年経っていれば直ちに出す。適用は出した日の属する事業年度の翌事業年度からで、期首を過ぎていると翌々期になる。1年経っていなければ出せる日を控え、その日が来たら期の途中でも出す。設立時の申請漏れなど取消し以外で白色の会社は待つ期間が無いので、経過しているものとして答える。

★11会計期間、資本金の変動ある
解説

会計期間や資本金が変わると、申告書の基本情報だけでなく、事業年度の月数による按分(均等割・軽減税率の800万円)にも影響する。

└11Y基本情報反映済か
解説

基本情報を直さないまま進めると、税率や均等割の計算が旧情報のまま出てしまう。

1211Y変更の届出提出済である
解説

会計期間や資本金の変更は、税務署・都道府県・市町村へ異動届出書の提出が要る。提出漏れがあると、翌期の申告書用紙や納付書が旧情報で届く。

★13所在地、役員の変更がある
解説

所在地や役員の変更も異動届出書の対象。役員変更は登記だけで済ませて届出を忘れやすい。

└登記簿を入手したか
解説

登記簿を実際に見ないと、依頼者の記憶違いや登記漏れに気づけない。

13.113YJDL法人税でマスタの再連動をかけた
解説

JDLは基本情報を国税庁のポータルから再連動できる。手で直すより確実で、電子申告のエラーも防げる。

└JDL電子申告で地方税申告データの事業所住所、代表者名の書き換えしたか
解説

地方税の申告データは国税側の再連動では直らない。事業所の住所と代表者名を個別に書き換える必要がある。

14株主の異動がある
解説

株主の異動は別表二と法人事業概況説明書の記載に反映する。同族会社・特定同族会社の判定も株主構成で変わる。

└14Y申告書反映したか
解説

別表二の記載を直さないと、同族会社の判定が旧情報のままになる。

14.114Y異動株主が新たに50%超の株主を持つことになった and 繰越欠損金または含み損を抱えた資産がある
解説

繰越欠損金や含み損のある資産を持つ会社の株式が50%超動くと、欠損金の使用制限がかかることがある。株式の異動と欠損金の有無が両方そろったときだけ問題になる。

14.214.1Y「新事業」となる6つのパターンに該当する
解説

特定支配関係を持たれた欠損等法人が、休眠会社の事業開始、旧事業の全部廃止と5倍超の資金借入れなど、条文が定める6つのパターンのどれかに当たると、支配前の繰越欠損金が切り捨てられる。

└14.2Y繰越欠損期が利用できなくなる
解説

切り捨てられるのは支配日前に生じた欠損金と、支配日時点の含み損の実現額。該当すると税負担が大きく変わるので、株式異動の前に検討しておくのが本来。

★15前期以後の修正申告、更正通知等がある
解説

修正申告や更正があると、税務上の資産負債や繰越欠損金の残高が申告書上の数値と食い違う。翌期以降の別表に引き継がないと誤りが続く。

└15Y反映したか
解説

反映するのは主に別表五(一)の利益積立金額と繰越欠損金の残高。会計帳簿を直すかどうかは別の判断になる。

163要件を満たす事業所の増減がある
解説

事業所とは、人的設備・物的設備・事業の継続性の3要件を満たすもの。増減があると法人住民税の均等割の申告先と金額が変わる。

└16Y届の必要性の確認
解説

届出をしないまま均等割だけ申告すると、市町村側の課税台帳と合わなくなる。

1716Y均等割の月割計算行い、申告書に記入した
解説

事業年度の途中で事業所を開設・廃止した場合、均等割はその事業所があった月数で按分する。1か月未満の端数は切り捨てるが、事業所があった期間が1か月に満たないときは1か月として数える。

18各事業所の人数を把握した
解説

市町村の均等割は従業者数50人を境に金額が変わる。事業所ごとの人数を把握していないと均等割を誤る。

└18Y基本情報反映済か
解説

人数は申告ソフトの基本情報に持たせておくと、翌期以降も引き継げる。

現金同等物

23現金に未解決問題による不整合や、預金の残高差異がある
解説

現金の帳簿残高と実際有高が合わない、預金が残高証明書と一致しない状態は、①仕訳の漏れ・二重計上、②入出金の記録漏れ、③私的流用のいずれかを示す。①②は直せばよいが、③は役員賞与や役員貸付金の話になり税額が変わる。原因を追わず雑損失で落とすと、税務調査で反論できない。現金残高がマイナスになっていれば必ず記録漏れか作り話がある。

42売掛金に滞留、未解決問題による不整合がある
解説

売掛金に長く動いていない残高があるとき、答えは3つ。①本当に回収できない(貸倒れの検討へ)、②請求そのものを忘れている(請求すれば入る)、③そもそも売上の計上が誤っている(架空計上や二重計上)。②③は貸倒れではないので先に切り分ける。切り分けの道具が年齢調べ(エイジング)で、発生からの経過期間ごとに残高を並べると異常なものが浮き上がる。

4342Y不良債権につき、貸倒事実(法律上・事実上・形式上)はあるか
解説

貸倒損失を計上できるのは3つの型のいずれかに当たるとき。①法律上の貸倒れは、更生計画・再生計画の認可決定、特別清算の協定認可、債権者集会の協議決定などによる切捨て、または債務超過が相当期間続いている相手への書面による債務免除。②事実上の貸倒れは、債務者の資産状況・支払能力からみて債権の全額が回収できないことが明らかになった場合で、担保物があるときは処分後でないと計上できない。③形式上の貸倒れは、売掛債権に限り、取引停止(最後の弁済期・最後の入金が後ならそのうち最も遅い時)から1年以上経過した場合などに、備忘価額を残して計上する。担保物のあるものは除かれ、継続的な取引をしていた相手に限られる。

51受取手形がある
解説

受取手形は現物(または銀行の保管証)と帳簿残高を照合する。決算で見るのは①期日未到来のもの、②割引に回したもの、③裏書譲渡したもの。②③は帳簿上は減っているが、決済されるまで遡求義務が残り会社の負担が残る。期日到来済みで未入金のものは不渡りの可能性があるので、その場で確かめる。

└51Y手形管理簿の作成あるか
解説

手形管理簿がないと、割引・裏書の状況と偶発債務の金額を把握できない。個別注記表の記載にも影響する。

5251Y割引手形、裏書手形がある
解説

割引手形と裏書譲渡手形は、手形が決済されるまで遡求義務が残る。会計上は保証債務として注記し、税務上も偶発債務の把握が要る。割引料は期間対応で前払費用になる部分がある。

棚卸資産

71棚卸資産がある
解説

棚卸資産があるかどうかで、実地棚卸・評価方法・評価損の検討が必要かが決まる。製造業や建設業では仕掛品・半製品も対象になる。

└71Y実棚したか
解説

実地棚卸をしていないと期末在庫が帳簿のままになり、売上原価が動かない。毎月やっているなら期末は差異の確認で足りるが、年1回なら決算日前後に実施する必要がある。

7271Y評価方法の届出をしている
解説

棚卸資産の評価方法は届出をして選ぶ。届出をしていない場合は最終仕入原価法による原価法で評価することになる。届出と違う方法で評価していると否認される。

7471Y【対策】棚卸資産に減損・廃棄は必要である
解説

棚卸資産の評価損を損金にできるのは、災害による著しい損傷、陳腐化、破損・型崩れ・棚ざらし・品質変化などで通常の方法では販売できなくなった場合に限られる。単に作りすぎた、売れ行きが悪いというだけでは認められない。廃棄するなら廃棄の事実を証明できる資料が要る。

└74Y今期減損計上したか
解説

評価損は損金経理が要件なので、決算で帳簿価額を減額していないと申告調整では落とせない。廃棄の場合は廃棄証明書や写真など、処分した事実の記録を残す。

74.171Y決算書のPL期首棚、期末棚が12月累計になってしまうミスはない(弥生会計の問題)
解説

弥生会計で月次の棚卸を入力していると、損益計算書の期首商品棚卸高・期末商品棚卸高が12か月分の累計になってしまうことがある。売上総利益は正しく出るため気づきにくい。

82未使用の切手、印紙等はある程度の金額ある
解説

未使用の切手・収入印紙は貯蔵品として資産計上する。買った時に費用処理していれば、期末残高を振り替える。金額が小さければ継続適用を条件に費用のままでも差し支えないが、毎期同じ扱いにする。

└82Y棚卸しているか
解説

金額が大きいのに棚卸をしていないと、費用の期間帰属が毎期ずれ続ける。

流動資産

91役員貸付金がある
解説

役員への貸付金には利息を取る必要がある。無利息や低利だと、適正な利息との差額が役員に対する経済的利益(給与)とされる。利率は貸付けを行った日の属する年ごとに決まり、令和4年から令和7年中の貸付けは0.9%、令和8年中の貸付けは1.3%。会社が他から借り入れて貸し付けた場合はその借入金の利率による。

└91Y未収利息を計上しているか
解説

利息は発生主義で未収計上する。計上を忘れると、その分がそのまま役員への経済的利益になる。

9291Y役員貸付金は増加している
解説

役員貸付金の増加は、会社の資金が個人へ流れていることを意味する。金融機関は借入金が役員貸付に回ることを嫌うため、融資の審査で不利になる。

└92Y銀行借入あるときに、社長に銀行借入の絡みで問題あることの事前確認をした
解説

決算書を金融機関へ出す前に、増加の理由と解消の見通しを社長と共有しておく。解消の道は主に3つで、①現金で返済する、②役員報酬を増額して返済に充てる(ただし社会保険料と所得税が増える)、③役員退職金と相殺する。どれも時間がかかるので、早く着手するほど選択肢が多い。

111有価証券がある
解説

有価証券は保有目的で評価方法が変わる。銘柄ごとに取得日・取得価額・目的を管理していないと、期末評価も売却時の原価も計算できない。

└111Y台帳と内容が一致しているか
解説

証券会社の残高報告書と帳簿・台帳の3つが一致していることを確かめる。名義が代表者個人のままのものが混じっていることもある。

112111Y有価証券の所有目的は何か
解説

有価証券は3区分で評価方法が違う。①売買目的有価証券は時価法で評価し評価損益を益金・損金に算入、②満期保有目的等有価証券は償却原価法、③その他有価証券(中小企業の大半・取引先株式や投資信託)は原価法で期末の評価替えをしない。③なのに時価が下がったからと評価損を計上する誤りに注意(著しい価額の低下による評価損は別の話)。

113111Y【対策】有価証券を保有し続ける必要があるか(含み損があるものは売却も選択肢)
解説

保有し続ける必要があるかを見る。その他有価証券は原価法なので、時価が下がっても持ち続けるかぎり評価損は出ない。含み損があるものは売却すれば譲渡損として損金になる。譲渡損益は譲渡の契約をした日の属する事業年度に計上するので、期末までに約定すれば当期に間に合う。

121仮払金残高がある
解説

仮払金が決算まで残るのは、内容が確定していないか確定させたくないもののどちらか。①役員への立替え(実質は役員貸付金、利息計上が必要)、②経費の精算漏れ、③使途を明かせない支出(使途秘匿金の話になる)のいずれかであることが多い。仮払金のまま繰り越すと翌期には誰も内容を覚えていないので、決算のたびに1件ずつ潰す。

└121Y内容を詳細記入
解説

内容をメモに残すのは、翌期以降に同じ調査を繰り返さないため。相手先と目的が書いてあるだけで、翌期の作業が大きく減る。

122121Y使途秘匿に該当するものがある
解説

相手先の氏名・名称と住所、支出の事由を帳簿に記載していない金銭の支出は使途秘匿金とされ、通常の法人税に加えて支出額の40%が課税される。損金にもならないため負担が非常に重い。

固定資産

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131固定資産がある
解説

固定資産があるかどうかで、償却方法・少額資産の特例・評価損・税額控除の検討に進むかが決まる。

└131Y評価損を計上する固定資産はあるか
解説

固定資産の評価損を損金にできるのは、災害による著しい損傷、1年以上の遊休、本来の用途に使えず他の用途へ転用、所在場所の状況の著しい変化などの事実があるときに限られる。時価が下がっただけでは計上できない。

132131Y償却方法の届出ある
解説

減価償却の方法は届出で選ぶ。届出をしていなければ法定償却方法によることになり、平成19年4月以後取得のものは定額法または定率法が資産の区分ごとに決まっている。届出と違う方法で償却していると否認される。

133131Y一括償却がある
解説

取得価額20万円未満の減価償却資産は、3年間で均等に償却する一括償却資産にできる。償却資産税の対象にならない利点があるため、40万円未満の少額資産の特例と比べてどちらが有利か検討する。

└133Y別表16(8)の作成したか
解説

一括償却を選んだ資産は、途中で除却しても3年間の均等償却を続ける。別表十六(八)で管理する。

★134中小企者131Y取得価額40万円未満がある
解説

中小企業者等が取得した少額減価償却資産は、年300万円を限度に全額を損金にできる。令和8年度改正で取得価額の基準が30万円未満から40万円未満へ引き上げられ、適用期限も3年延びた。申告書に明細を添付することが要件(当初申告要件)なので、後から適用することはできない。

└134Y青色別表16(7)を作成したか
解説

別表十六(七)に明細を書いて申告書に添付する。添付がないと特例を使えない。

└134Y白色白色は少額特例が使えない。資産計上か一括償却にしたか
解説

少額減価償却資産の特例(40万円未満を全額損金)は青色申告が要件で、白色では使えない。白色でも、10万円未満は取得時に損金(法令133)、20万円未満は3年で均等に償却する一括償却資産(法令133の2)にできる。20万円以上は固定資産に計上して通常の減価償却。白色のまま40万円未満を全額損金にしていると否認される。

134.1134Y小額資産は年間300万円以下である
解説

年間の限度は300万円。事業年度が12か月でないときは月数で按分する。300万円を超える部分は通常の減価償却をするか、20万円未満なら一括償却資産にする。

134.2中小企者131Y少額資産に貸付用の資産を入れてはいけないことを理解している
解説

貸付けの用に供した資産は、少額資産の特例からも一括償却からも除かれる。足場やLED照明を貸し付ける節税商品を封じるため令和4年度改正で入った。主要な事業として貸付けを行っている場合は除外されないため、案外封じ込めできていない。ただし、貸付けと買取りの対価の合計が取得価額のおおむね90%を超える買戻し特約付きのものは封じ込めに戻る。

140131Y固定資産の取得がある
解説

当期に固定資産を取得したかどうかで、取得価額の判定・特別償却・税額控除・消費税の区分の検討に進む。

└140Yすべての固定資産について固定資産CLを利用して、取得時の適正判定・控除判定をしているか
解説

取得のたびに固定資産CLで判定しておくと、決算期にまとめて確認する手間が減り、経営力向上計画のように事前手続きが要るものを取り逃がさない。

140.1140Y青色機械(単価160万以上)、工具・器具備品(単価40万以上※)、建物附属設備(単価60万以上)、ソフトウェア(複数計70万以上)の取得がある
解説

中小企業投資促進税制と経営強化税制の対象になりうる資産があるかを拾う。機械装置は160万円以上。工具は投資促進税制なら測定工具・検査工具に限り1台40万円以上(その事業年度の合計120万円以上)、経営強化税制なら器具備品全般が1台40万円以上。建物附属設備60万円以上は経営強化税制だけの対象。ソフトウェアは70万円以上。

└140.1Y税額控除したか
解説

特別償却と税額控除はどちらか一方を選ぶ。税額控除は資本金3,000万円以下でないと使えず、法人税額の20%が上限。使えるのに使っていないと顧問先の不利益になる。

140.5控外消131Y課税売上割合が80%未満である
解説

税抜経理をしていて課税売上割合が80%未満だと、資産に係る控除対象外消費税額等を一度に損金にできない。80%以上なら損金経理で全額落とせる。

140.6140.5Y新規取得資産で「共対・非対」のものがある
解説

共通対応・非課税売上対応に区分した課税仕入れのうち、控除できなかった消費税額が資産に係るものだと、繰延消費税額等として60か月で償却する(初年度は半額)。ただし①1件20万円未満、②棚卸資産に係るものは例外で全額その期の損金にできる(経費に係るものも全額損金)。繰延べになるのは「20万円以上の固定資産で、共通対応か非課税売上対応のもの」に限られる。

└140.6Y別表16(10)を作成して、控外消の調整を行ったか
解説

繰延消費税額等は資産ごとではなく、その事業年度に生じた合計額をまとめて60か月で償却する。初年度は月数按分した額のさらに半額までしか損金にできない。

141不動産の売却がある
解説

不動産の売却は金額が大きく、法人税では譲渡損益、消費税では建物部分が課税売上になる。土地建物の按分と、消費税の課税売上割合への影響を両方見る。

└141Y金額の大きいものはmemoを。消費税も確認してね。
解説

売却の経緯・相手方・按分の根拠は、後から必ず聞かれる。金額が大きいものはメモを残す。

141.1141Y売却にH21~H22に取得した土地が含まれている
解説

平成21年1月1日から平成22年12月31日までに取得した国内の土地等を、所有期間5年超で譲渡した場合、譲渡益から1,000万円を控除できる。取得時期が限られるため該当は多くないが、当たれば効果が大きい。ただし特殊関係者からの取得や、合併・分割・贈与・交換・出資による取得は対象外。同じ年に譲渡した土地等で買換えや収用の特例を使うときも併用できない。

└1000万円まで譲渡益には控除ある
解説

控除できるのは譲渡益の範囲内で、1,000万円が上限。譲渡損の場合は関係ない。

142131Y固定資産の除却・廃棄がある
解説

使用を廃止して今後事業に使う可能性がないと認められる固定資産は、解体・破砕・廃棄をしていなくても、帳簿価額から処分見込価額を控除した額を除却損にできる(有姿除却)。逆に、除却損を計上したのに現物が残って使われていれば否認される。建物を取り壊して建て替えたときは、取壊し直前の帳簿価額(廃材の見積額を除く)が取り壊した日の属する事業年度の損金になる。

└142Y廃棄した事実を示す資料(処分業者の受領証・マニフェスト・写真など)を保存しているか
解説

除却損は「いつ・どの資産を・どう処分したか」を示す資料がないと否認される。産業廃棄物として処分したなら処分業者の受領証やマニフェストの控え、社内で廃棄したなら廃棄前後の写真と稟議書が要る。有姿除却は現物が残るので、使用を廃止した日と今後使わない理由を記録しておく。

149敷金の増減がある
解説

敷金の増減は、事業所の開設・廃止や社宅の契約と連動する。均等割の申告先や社宅の家賃設定にも影響するため、単なる残高照合で終わらせない。

└149Y事業所の増減、新規社宅の増加があるかを確かめて対応する。
解説

事業所が増減していれば法人住民税の均等割、社宅が増えていれば家賃設定の妥当性の検討につながる。

149.1社宅がある
解説

社宅(従業員社宅・役員社宅)があるかどうかの入口の質問。Yと答えると、従業員社宅と役員社宅、それぞれの家賃設定が適切かを枝で確認する。

└149.1Y従業員社宅について、賃料相当額の50%以上を受け取っているか
解説

社宅を貸すとき、従業員から賃料相当額の50%以上を受け取っていれば給与課税されない。賃料相当額は、①建物の固定資産税の課税標準額×0.2%、②12円×総床面積(㎡)÷3.3、③敷地の固定資産税の課税標準額×0.22%の合計で、大家に払う実際の家賃額とは無関係。

★└149.1Y役員社宅について、小規模な住宅かどうかで算式を選び、賃貸料相当額どおりに受け取っているか
解説

役員社宅は、従業員の「賃貸料相当額の50%以上」とは別で、全額を受け取らないと差額が給与になる。算式は小規模な住宅(法定耐用年数30年以下なら132㎡以下、30年超なら99㎡以下)か、それ以外か、豪華社宅かで3通りに分かれる。

他資産

151リース取引がある
解説

リース取引があるかどうかで、売買処理か賃貸借処理か、注記が要るかが決まる。

└151Y注記をしているか
解説

所有権移転外ファイナンス・リースを賃貸借処理している場合、未経過リース料を注記する。中小企業の会計に関する指針でも求められている。

151.1151Y経過リース資産(所有権移転外リース取引の契約が令和9年3月31日以前・取得価額に残価保証額を含むもの)があるか
解説

令和7年度の施行令改正で、この資産に限り「経過リース期間定額法」という特別な償却方法を選べるようになった。新リース会計基準(企業会計基準第34号、借手が使用権資産・リース負債をオンバランスする、強制適用は令和9年4月1日以後開始事業年度)への対応措置だが、法律上は会計基準を適用しているかどうかは選定の要件ではない。

└151.1Y経過リース期間定額法への切り替えを検討したか
解説

経過リース期間定額法は、経過リース資産の帳簿価額(改定取得価額)を残りのリース期間(改定リース期間)で按分し直す方法。新リース会計基準を早期適用していなくても法律上は選べるが、会計処理を変えていなければ切り替える実益はほぼ無いので、大半は「従来のまま」でよい。

152151Yファイナンスリースかつ所有権移転のリースある
解説

ファイナンス・リースの判定は①ノンキャンセラブル(中途解約できない等)、②フルペイアウト(取得価額のおおむね90%以上をリース料総額で回収)の2条件で、税務上は引渡しの時に売買があったものとして扱う。所有権移転は、無償譲渡・割安購入選択権・特別仕様で他に転用できない等で判定し、再リース契約があるものは所有権移転外とみてよい。

└152Y売買処理を行っているか
解説

所有権移転ファイナンス・リースは売買処理が原則。所有権移転外なら、賃貸借処理をしていてもリース期間定額法による償却額と同額になるため、実務上は賃借料のままでも差が出ない。

161繰延資産がある
解説

繰延資産は2種類。①会社法上の繰延資産(創立費・開業費・開発費・株式交付費・社債発行費)は任意償却でいつでも好きなだけ落とせる。②税務上の繰延資産(公共的施設の負担金、資産を賃借するための権利金、ノウハウの頭金、同業者団体の加入金など)は償却期間が決まっていて均等償却する。中小企業でよく出るのは、店舗の権利金と広告宣伝用資産の負担。

└161Y償却額の確認と別表16(6)を記載したか
解説

会社法上の繰延資産は任意償却で全額を一度に落とせるが、税務上の繰延資産は定められた期間で均等償却する。20万円未満なら一時の損金にできる。

買入債務

202買掛金がある
解説

買掛金があるかどうかで、滞留の確認と期末計上の検討に進む。仕入計上の期ずれは買掛金の残高に表れる。

└202Y滞留あるか
解説

長く動いていない買掛金は、①二重計上、②既に支払済みなのに消し込んでいない、③値引きや返品の未処理のいずれか。どれも実在しない債務が残っている状態。相手が請求してこないまま時間が経つと、債務免除益として課税される可能性がある(時効は原則5年だが、相手が請求を続けていれば債務は残る)。

203202Y前期に期末のみ調べて計上している買掛金がある
解説

前期は期末に一括で計上したのに当期は計上していない、という不統一があると、費用の期間帰属が2期にわたって動く。継続適用が前提。

└203Y今期計上しているか
解説

前期に計上したなら当期も同じ方法で計上する。方法を変えるなら、変えた理由と影響額を説明できるようにする。

204202Y未解決問題による不整合がある
解説

買掛金の残高が請求書と合わない、マイナス残高になっているといった不整合は、仕入の計上漏れや支払の二重計上を示す。決算に持ち込むと翌期以降も引きずる。

211支払手形、先日付小切手がある
解説

支払手形も先日付小切手も、決済資金が無ければ不渡りになり、6か月以内に2回出すと銀行取引停止処分(2年間、当座・貸出取引停止)になる。事実上の倒産に直結する話で、会計処理の誤りだけの問題ではない。先日付小切手は法律上一覧払い(小切手法28条)で、記載日より前に持ち込まれても支払う義務があり、「その日まで待ってもらえる」保証はない。

└211Y手形管理簿作成あるか
解説

手形管理簿がないと、支払期日ごとの資金繰りも、期末の未決済残高も把握できない。

231未払金がある
解説

未払金があるかどうかで、債務確定の検討と期末計上の方針確認に進む。

└231Y決算処理での未払計上を毎期行う方針か
解説

未払計上を毎期行う方針かどうかを決めておく。ある年だけ計上すると、その年だけ費用が増え、税務上の継続性が保てなくなる。

234231Y滞留しているもの、請求書・納品の裏付けと合わないもの、未納品のものがある
解説

未払金の滞留や残高過大は、支払漏れか二重計上。未納品のまま計上されているものは、そもそも債務が確定していない。

236231Y【対策】前期に期末のみ計上している未払金がある(水光熱費、通信費、社保、労働保険、固定資産税、給与、賞与)
解説

損金にできるのは、事業年度終了の日までに債務が確定しているものに限られる。債務確定とは、①債務が成立していること、②給付をすべき原因となる事実が発生していること、③金額を合理的に算定できることの3つを満たすこと。水道光熱費や社会保険料のように、期末までに役務の提供を受けているものは未払計上できる。

└236Y今期計上しているか
解説

前期に計上したものを当期に計上しないと、その分だけ当期の費用が少なくなる。継続して計上する。

237231Y【対策】今期のみ期末に計上している未払金がある(節税対策含む)
解説

今期だけ未払計上を増やすのは節税目的とみられやすい。債務確定の3要件を満たしていれば問題ないが、翌期以降も同じ基準で続ける必要がある。

借入金

241借入がある
解説

借入があるかどうかで、残高確認・台帳の整備・役員借入金の動きの確認に進む。

└241Y銀行借入は返済予定表を入手して残高確認したか
解説

返済予定表があれば、①期末残高、②翌期に返す分と1年を超える分の区分、③未払利息の3つが一度に確かめられる。②の区分は流動負債と固定負債の分かれ目で、流動比率が変わるため銀行の格付けにも効く。借換えや条件変更があった年は予定表が差し替わっているので必ず新しいものを取る。

242241Y台帳は、担保の状況、保証協会の状況まで把握できている
解説

担保の状況と信用保証協会の保証の有無は、注記と、翌期以降の資金調達の相談の両方に効く。借入先ごとに整理しておく。

243241Y役員借入金の大幅な減少がある
解説

役員借入金が大きく減っているのは、会社の資金が役員へ返済されたことを意味する。金融機関からの借入金が役員への返済に回ったとみられると、融資姿勢に影響する。

└243Y社長に銀行借入の絡みで問題あることの事前確認をした
解説

決算書を出す前に、返済の理由と資金の出どころを社長と共有しておく。

前払費用

251【対策】前期に期末のみ計上している前払費用がある(地代家賃、保険、リース料)
解説

前払費用は原則として当期の損金にならないが、契約に基づき継続的に役務提供を受け、支払日から1年以内に提供を受けるものを、継続して支払時の損金としているなら認められる(短期前払費用、要件4つ)。地代家賃・保険料・リース料が典型で決算対策によく使われるが、借入金を運用した資金の支払利息のように収益と対応させる必要があるものには使えない(法基通2-2-14注)。

└251Y今期計上しているか
解説

前期に短期前払費用として処理したなら当期も同じ扱いにする。ある年だけ年払いに変えて損金を増やすのは認められない。

253251Y継続的役務の一年前払は等質等量の条件が必要。年払いから月払いに変更したものは、契約書の変更・今期だけの変更としていない条件が必要。クリアしている
解説

短期前払費用が使えるのは、一定の契約に基づいて継続的に等質等量の役務を受けるものに限られる。顧問料やコンサルティング料、雑誌の年間購読は、役務の内容が均質でないため認められない。年払いへ変更する場合は、契約書を変えたうえで翌期以降も続ける必要がある。

貸倒引当金

261貸倒引当金がある
解説

貸倒引当金の繰入が損金になるのは中小法人等・銀行等・保険会社・リース会社などに限られ、資本金1億円超の大法人は使えない。繰入は①個別評価(特定の相手の債権について回収不能見込み分を計算)、②一括評価(その他の債権全体に貸倒実績率か法定繰入率のどちらか有利な方を掛ける)の2種類。

└261Y繰入率は適正で別表11(1の2)を記載したか
解説

法定繰入率は業種で異なる。貸倒実績率と比べて有利な方を選べる。

262261Y実質的に債権と見られないものについて検討した
解説

法定繰入率で計算する場合、一括評価金銭債権からは「実質的に債権とみられないもの」を除く。同一の相手に対する買掛金や借入金と相殺できる部分が該当する。除かずに繰り入れると過大繰入になる。また、完全支配関係がある法人に対する金銭債権は、一括評価にも個別評価にも入らない。

263261Y【対策】個別評価する金銭債権がある
解説

個別評価は特定の相手について回収不能が見込まれる場合に行い、一括評価より繰入額がはるかに大きくなる。事由は4つ。①更生・再生・破産手続開始の申立てや手形交換所の取引停止処分等(この場合は債権額の50%)、②弁済が猶予・賦払された場合(5年以内に弁済される額を除く)、③債務超過が相当期間継続し好転の見通しがない場合(取立見込みがない額)、④外国の政府等に対する債権。

└263Y申立、認可、売掛1年の要件はクリアしているか
解説

要件は事由ごとに決まっている。申立てがあった場合は50%、形式基準(取引停止から1年以上)なら別の計算になる。

264263Y別表11(1)を作成した
解説

個別評価の繰入は別表十一(一)で計算する。作成しないと損金にならない。

265261Y【対策】3要件(→)のいづれかを満たす不良債権がある
解説

引当ではなく貸倒損失として落とせる場合がある。①債務超過が相当期間続いている相手への書面による債務免除、②債務者の資産状況・支払能力から全額回収不能が明らかになった場合、③売掛債権について取引停止(最後の弁済期・最後の入金が後ならそのうち最も遅い時)から1年以上経過した場合。③は担保物のあるものを除き、継続的に取引していた相手に限られる。

└265Y貸倒処理しているか
解説

貸倒損失は要件を満たした事業年度に計上する。翌期に回すと「その年度に計上すべきだった」として否認されることがある。

266大規模261Y一括も個別も損金不算入処理をしている
解説

資本金1億円超などの大規模法人は、貸倒引当金の繰入額が全額損金不算入になる。平成24年度改正で中小法人等以外は制度から外れた。

資本金

★271増資、減資がある
解説

増資・減資は「資本金等の額」を動かすため、①法人区分の判定(資本金1億円・3,000万円・5億円の各ライン)、②地方税の均等割、③外形標準課税の対象判定、④中小企業向け特例の使える範囲のすべてに影響する。効力発生日が期末の前か後かでその期の判定が変わるので、登記簿と株主総会議事録で金額と効力発生日を確かめる。

└271Y基本情報と別表5(1)に反映したか
解説

直すのは2か所。①申告ソフトの基本情報の資本金、②別表五(一)の資本金等の額。片方だけだと税額計算が合わなくなる。②は資本剰余金からの配当など、法人税の資本金とは別に動くことがあるので単純に資本金の額を入れればよいわけではない。あわせて均等割の区分も見直す。

272271Y①法人区分検討(No.1~8)を再チェック ②地方税の資本金等の額≠法人税の資本金です。地方税資本に気を付けて。Kn[純資産]を参照する。 ③前年に事業税の外形標準対象であった>年度末日に払込資本の額(資本金+資本剰余金)が10億円超である⇒外形標準の特例発動 ④年度末日に払込資本の額(資本金+資本剰余金)が2億円超である>支配関係の要件⇒外形標準の特例発動
解説

資本金が動いたら法人区分の判定(1〜8番)をやり直す。あわせて、地方税の「資本金等の額」は法人税の資本金とは別の概念であること、令和6年度改正で外形標準課税の対象範囲が2段階で広げられたことを確認する。①減資への対応(前事業年度に外形対象で、期末の資本金1億円以下かつ払込資本=資本金+資本剰余金が10億円超)は令和7年4月1日以後開始事業年度から、②100%子法人等への対応(払込資本50億円超の特定法人に完全支配されていて、期末の払込資本が2億円超)は令和8年4月1日以後開始事業年度から適用される。

★273特定同族所得金額が2000万円以上か近い数字である
解説

特定同族会社の留保金課税は、留保した所得が留保控除額を超えると追加の税がかかる。留保控除額は所得等の金額の40%、定額2,000万円、期末の資本金の25%に利益積立金額が満たない場合のその満たない額、の3つのうち最も多い金額なので、所得2,000万円あたりから現実味が出る。

└273Y留保金課税の検討を行った
解説

社外流出(配当・役員賞与など)を増やせば留保金額が減る。決算前に検討する価値がある。

274自己株式の買取がある
解説

自己株式の取得は、取得価額のうち資本金等の額に対応する部分を超える金額がみなし配当になる。売った株主側では配当所得と譲渡所得に分かれる。

└274Yみなし配当を計上し、受取配当の益金不算入をしているか
解説

会社側の処理は2つ。①みなし配当の額を計算し源泉徴収して納付(20.42%)、②支払調書を提出する。株主が法人ならみなし配当部分に受取配当等の益金不算入を適用でき、完全支配関係がある法人間なら全額益金不算入。源泉徴収を忘れると納付義務だけ残る。

275当期配当を実施している
解説

配当を実施したら3つのことをする。①別表四の「配当」欄へ記載(社外流出として扱う)、②源泉徴収して納付(上場株式等以外なら20.42%、翌月10日まで)、③支払調書を提出する。剰余金の処分として利益積立金額も減るので別表五(一)も動く。

└275Y別表4の(1)配当への記載しているか
解説

別表四の記載を漏らすと、留保金課税の計算や別表五(一)の残高が合わなくなる。

276株主間の売買や株式の割当がある
解説

株主間の売買や新株の割当は、価額が適正でないと贈与や給与の問題になる。同族会社では特に、非上場株式の評価が争点になりやすい。

└276Yこれにより持ち株比率変わるか
解説

持株比率が変わると、①同族会社・特定同族会社の判定(上位3グループ50%超、上位1グループ50%超)、②完全支配関係の有無(グループ法人税制)、③繰越欠損金や含み損資産の使用制限、④事業承継の前提が変わる。特に③は、50%超が動いたときに繰越欠損金があると切り捨てられる可能性があるので必ず確かめる。

売上

302棚卸資産の自家消費・贈与を時価で収益計上し、相手に応じた科目(役員給与・交際費・寄附金)にしている
解説

法人が棚卸資産を役員へ渡せば給与、取引先へ渡せば寄附金または交際費になる。無償でも時価で収益を計上する必要があり、消費税では役員への贈与がみなし譲渡として課税される。

★303海外取引がある
解説

海外取引は、法人税では為替換算と収益の計上時期、消費税では輸出免税・不課税・リバースチャージの判定が絡む。国内取引と同じ処理をしていると誤りが積み上がる。

└303Y消費税の処理は適切か
解説

輸出免税は証明書類の保存が要件。国外で行われる取引は不課税、国外事業者から受ける事業者向け電気通信利用役務はリバースチャージ。どれに当たるかで課税売上割合まで変わる。

仕入

★313中小企者青色研究開発費にあたる経費がある
解説

試験研究費の税額控除は、製品の製造や技術の改良・考案・発明のための試験研究に係る費用が対象。令和3年度改正でSaaS型のソフトウェア開発費用も対象に入り、リバースエンジニアリングは対象外になった。令和8年度改正では控除対象となる試験研究費の範囲が見直され、令和8年4月1日以後に開始する事業年度から、国外の者に委託して行う試験研究に係る費用は原則としてその50%相当額しか対象にならない(令和8年4月1日から令和9年3月31日までに開始する事業年度は70%、令和9年4月1日から令和10年3月31日までに開始する事業年度は60%の経過措置がある)。

314313Y対価給付がある
解説

他の者から受け取る対価(委託研究の受託収入や補助金)がある場合、その分は試験研究費から除く。控除対象が減るので、対価の有無を先に確認する。

└314N試験研究費控除を検討したか
解説

中小企業者は中小企業技術基盤強化税制として控除率が優遇されており、増減試験研究費割合に応じて上乗せもある。令和8年度改正で繰越税額控除制度が創設され、控除しきれなかった額を翌期以降3年間繰り越せるようになった(令和8年4月1日以後に開始する事業年度に生じた控除しきれない額が対象)。ただし繰り越した額を使えるのは、その事業年度の試験研究費が比較試験研究費を超える場合に限られる。当初申告要件があるので、後から適用することはできない。

★315一の取引単位で税抜1000万円以上の仕入がある
解説

一の取引単位につき税抜1,000万円以上の棚卸資産または調整対象固定資産を本則課税の期に取得すると、取得した期の翌期から3年を経過する日の属する課税期間まで免税に戻れず簡易課税も選べない。「一の取引単位」は、単体では機能しないものについては社会通念上一の効果を有する単位で判定する。

└315Y消費税管理表に高特資ありのチェックしたか
解説

記録がないと翌期以降の届出判断を誤る。消費税管理表が唯一の手掛かりになる。

役員報酬

役員報酬シミュレーションで調べる

321同族会社みなし役員(50+10+5%株主 and 経営に従事)がいる
解説

同族会社の使用人でも、株主グループの持株割合が50%を超えるグループに属し、そのグループの持株割合が10%超、本人と配偶者の持株割合が5%超で、かつ経営に従事していれば役員とみなされる。役員とみなされると給与が定期同額給与などの制限を受ける。

└321Y役員報酬計上し、税務は適当か
解説

みなし役員に該当するのに使用人として賞与を出していると、その賞与が損金不算入になる。

322みなし役員(肩書 and 経営に従事)がいる
解説

相談役・顧問・会長などの肩書で、使用人としての地位のみを有するとはいえず経営に従事している者も役員とみなされる。登記されていなくても該当する。

└322Y役員報酬計上し、税務は適当か
解説

実質的に経営に関与しているかで判断する。取締役会や経営会議への参加、決裁権の有無が手掛かりになる。

★323報酬改定があった
解説

役員報酬の改定があった場合、定期同額給与の要件を満たすかどうかで損金算入の可否が決まる。改定の決議は議事録で残す。

└323Y議事録つくるよう指導する
解説

議事録がないと、改定の時期も金額も証明できない。決算書に添付するひな形を使って毎期作ってもらう。

★324323Y報酬改定は期首3ヶ月以内である(定期同額)
解説

定期同額給与として認められる改定は、事業年度開始の日から3か月を経過する日までにされたもの。3月決算なら6月末までに決議すればよく、その月から支給額が変わっても、決議が期限内なら4か月目の支払いからの変更でも差し支えない。

★325324N改定は臨時改定事由・業績悪化事由に該当する
解説

3か月を過ぎた改定でも、①臨時改定事由(役員の職制上の地位や職務内容の重大な変更、病気等のやむを得ない事情)、②業績悪化改定事由(経営状況の著しい悪化)に当たれば定期同額給与として扱われる。業績悪化は単に利益が減っただけでは足りず、株主・取引銀行・取引先など第三者との関係で減額せざるを得ない事情が要る。

└325N損金不算入としたか
解説

どちらの事由にも当たらない期中改定は、増額なら増額部分、減額なら減額前との差額が損金不算入になる。

326翌期の役員報酬変更につき確認した
解説

翌期の役員報酬は、翌期首から3か月以内に決議する必要がある。決算説明の場で翌期の方針まで決めてしまうのが確実。

└326Y変更あるか、あれば詳細記入
解説

変更があるなら金額と決議予定日をメモに残し、期限内に議事録が作られるよう追いかける。

★327役員賞与がある
解説

役員賞与を損金にするには事前確定届出給与の届出が要る。届出期限は、決議をした日から1か月を経過する日と、会計期間開始の日から4か月を経過する日のいずれか早い日。決算確定に2か月かかることを考えると、実質的に決算後1か月程度しか猶予がない。

└327Y期首4カ月以内の事前確定届あるか、金額一致か
解説

届け出た金額と実際の支給額が1円でも違うと、その賞与は全額が損金不算入になる。支給日も届出どおりである必要がある。

328翌期の役員賞与を確認した
解説

翌期に役員賞与を出す予定があるなら、期首から4か月以内に届出が要る。決算説明の場で予定を確認しておく。

└328Y賞与有る場合、届出出したか
解説

届出をしないまま支給すると全額が損金不算入になる。出すか迷っている段階でも、届け出ておいて支給しない選択はできる(支給しなければ損金の問題は生じない)。

給与

331期末未払賞与がある
解説

使用人に対する未払賞与を当期の損金にするには、①各人別・同時期に支給額を通知し、②通知した事業年度終了の日の翌日から1か月以内に支払い、③その事業年度で損金経理する必要がある。決算直前CLの213枝1が「これから出すか」を見るのに対し、こちらは「出したものが要件を満たしているか」を見る。

└331Y未払の要件適合か
解説

3つの要件のうち1つでも欠けると、支給した事業年度の損金になる。通知は各人別であることが要件で、総額だけの議事録では足りない。

335中小企者青色給与+賞与額が前年比で増えている(役員、その親族、兼務役員を除く)
解説

賃上げ促進税制の入口。国内雇用者への給与等支給額が前年度から増えていると、増加額の一部を法人税額から控除できる。役員とその親族、使用人兼務役員は国内雇用者から除く。当初申告要件があり、控除しきれない分は5年間繰り越せるので、当期に控除できなくても計算しておく価値がある。

└335Y全雇用者の給与等支給額の増加率は何%か
解説

中小企業向けは全雇用者の給与等支給額の増加率が1.5%以上で控除率15%、2.5%以上で30%。継続雇用者ではなく全雇用者で判定するのが中堅企業向けとの違い。令和8年度改正でも中小企業向けの控除率と増加率の要件は据え置かれた。

335.6335Y子育て両立支援等の上乗せ(くるみん・えるぼしの認定)に当たるか検討した
解説

教育訓練費の上乗せ措置は、令和8年度改正で中堅企業向け・中小企業向けとも廃止された。令和8年4月1日以後に開始する事業年度では使えない。子育てとの両立支援等に積極的な企業への上乗せ(+5%)は維持されている。

335.7青色常時使用する従業員数が2,000人以下で、全雇用者の増加率は2.5%未満だが継続雇用者の伸びが4%以上
解説

令和8年度改正で全法人向け(大企業向け)の措置は令和8年3月31日をもって廃止された。残るのは常時使用する従業員数2,000人以下の中堅企業向けと、中小企業向けの2つ。中堅企業向けは継続雇用者の給与等支給額の増加率で判定するので、全雇用者では届かなくても継続雇用者では届くことがある。

335.8335.7Y継続雇用者の賃金増加率が4%以上になりそう
解説

中堅企業向けは、令和8年度改正で要件が引き上げられた。継続雇用者給与等支給増加割合が4%以上で控除率10%、5%以上で15%、6%以上で25%。改正前は3%以上で10%、4%以上で25%だった。継続雇用者は前期と当期の全期間の各月で給与の支給がある雇用者に限られるため、期中入社・退職者を除いて計算する。

└335.8Y継続雇用者の賃金増加率は何%か
解説

中堅企業向けは常時使用する従業員数2,000人以下であることが要件。控除率は継続雇用者の増加率に応じて10%・15%・25%の3段階で、教育訓練費の上乗せは廃止された。なお、この措置も適用期限(令和9年3月31日)の到来をもって廃止されることが大綱で示されている。

旅費

341【対策】日当がある
解説

出張日当は、旅行の目的・目的地・役職などから見て相当と認められる金額なら所得税が非課税になり、法人側も旅費として損金になる。

└341Y日当規定がありそれに沿っているか
解説

旅費規程があり、それに沿って支給していることが前提。役職ごとの金額が社会通念上相当な範囲に収まっているかも見る。

342渡切り旅費がある
解説

渡切りの旅費は、精算をしない以上その全額が給与として扱われる。実費精算か、旅費規程に基づく日当の形にしないと源泉徴収漏れになる。

└342Y給与課税しているか
解説

給与課税していない渡切旅費は、源泉所得税の追徴と不納付加算税の対象になる。

保険料

351保険の積立がある
解説

法人契約の保険は、最高解約返戻率に応じて資産計上する割合が決まる。積立部分を費用にしていると損金が過大になる。

└351Y台帳と一致しているか
解説

保険会社からの通知と保険積立金の帳簿残高が一致しているかを見る。契約ごとに管理していないと、解約や失効に気づけない。

352期中解約がある
解説

期中に解約すると、解約返戻金と保険積立金の差額が雑収入または雑損失になる。積立金を取り崩さないまま返戻金だけ収入計上すると、利益が二重になる。

└352Y積立の取り崩ししているか
解説

解約した契約の保険積立金を全額取り崩す。前払保険料が残っていればそれも精算する。

353倒産防止共済がある
解説

中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)の掛金は損金になるが、令和6年10月1日以後に共済契約を解除した場合、その解除の日から2年を経過するまでに再加入したときの掛金は損金にできない。解約と再加入を繰り返す使い方が封じられた。

└353Y別10(7)及び適用額明細書に記載したか・2年以内の再加入は損金不可能
解説

掛金を損金にするには、別表十(七)と適用額明細書への記載が要る。記載がないと損金にならない。

交際費

交際費かどうかの判定で調べる

361別科目交際費がある
解説

交際費は科目名ではなく実態で判定する。会議費・雑費・広告宣伝費・福利厚生費に混ざっている接待費用を拾い出す必要がある。

└361Y別表15に記載しているか
解説

別科目に入っている交際費も別表十五に含めて集計する。集計漏れがあると損金不算入額を誤る。

362交際費の損金算入には要件を満たした証憑必要である旨、相手方に伝えている
解説

接待飲食費として50%損金にしたり1人1万円以下として交際費から除いたりするには、通常の帳簿書類に加えて、①年月日、②参加した得意先等の氏名や名称と関係、③参加人数、④金額と店名、⑤その他参考事項を記載した書類の保存が要る。領収書だけでは足りず、記録が無ければどちらも使えない。

362.5一人当たり1万円以下の社外接待飲食費は、交際費以外の科目とするもしくは、全額損金の交際費とする区分をつかっている
解説

1人当たり1万円以下の飲食費は交際費から除かれる。令和6年度改正で5,000円から1万円へ引き上げられた。社内飲食費(役員・従業員とその親族だけの飲食)は対象外。参加者名と人数の記録が要件なので、記録がなければ除外できない。

363中小法人交際費の金額は800万円以下である
解説

資本金1億円以下の法人は、交際費のうち年800万円(事業年度が12か月でないときは月数按分)までを損金にできる。ただし資本金5億円以上の大法人に完全支配されている法人は使えない。

364363N社外飲食費の50%の控除の方が有利であるか検討した
解説

定額控除800万円と、接待飲食費の50%損金算入は選択適用。接待飲食費が1,600万円を超えるなら50%の方が有利になる。

★365大規模飲食費を社外、社内に区分した上で社外飲食を50%控除としての記入をした
解説

資本金100億円以下の法人は、接待飲食費の50%を損金にできる。100億円を超えると交際費は全額損金不算入になる。社内飲食費は接待飲食費に含まれないので、社外と社内を分けて集計する。

★366控外消別表15に控除対象外消費税額を追加した
解説

税抜経理で控除しきれなかった消費税額のうち交際費に係るものは、交際費の額に加算して損金不算入額を計算する。一括比例配分方式なら交際費の消費税×(1-課税売上割合)、個別対応方式なら非課税売上対応分と共通対応分×(1-課税売上割合)。

他経費

371租税公課を別表5(2)に記入した
解説

別表五(二)は租税公課の納付状況を管理する表。当期に納付した税金と未納の税金の期首・期中・期末の動きを記録する。ここが合っていないと別表四・五(一)も合わない。

372租税公課の損金不算入の判定をした
解説

法人税・住民税、加算税・延滞税などの附帯税、罰金や過料は損金にならない。事業税は納付した事業年度の損金になる。

381寄付金がある
解説

寄附金は損金算入限度額を超える部分が損金不算入になる。区分は4つ。①国等への寄附金・指定寄附金は全額損金、②特定公益増進法人へのものは別枠の限度額、③一般の寄附金は一般枠の限度額、④法人による完全支配関係がある法人への寄附金は全額損金不算入(個人が持つ兄弟会社どうしは対象外)。対価性のある支出は寄附金でなく交際費や広告宣伝費になる。

└381Y別表14(2)作成したか
解説

別表十四(二)で限度額を計算する。交際費や広告宣伝費との区分も見る。

★382131Y消耗品費・修繕費などに、固定資産の修理・改良で1件20万円となるものが含まれていないか調べて対応した
解説

固定資産に対する支出のうち、使用可能期間を延ばす部分と、支出時の価額を増やす部分は資本的支出として資産計上し、減価償却を通じて費用にする。名目が修理や改良であっても関係ない。両方に当たるときは金額の大きい方による。

└382Y使用可能期間を延ばす部分・価額を増やす部分がないか確認して区分した
解説

区分の判断が難しいものには形式的な基準もある。①1件20万円未満、②おおむね3年以内の周期で行われるもの、③60万円未満または前期末取得価額のおおむね10%以下、のいずれかなら修繕費にできる。④それでも決まらないものは、支出額の30%と前期末取得価額の10%のいずれか少ない額を修繕費とする継続適用の方法もある。

受取利息・配当

391受取利息の利子割額の仕訳計上をした
解説

受取利息から差し引かれた所得税は、法人税額から控除できる。平成28年1月以後の預金利息には地方税(利子割)が含まれないため、控除するのは所得税だけになる。

└391Y別表6(1)を記載し、①がPL受取利息の金額と一致しているか
解説

別表六(一)の①欄の金額が、損益計算書の受取利息の総額(税引前)と一致していることを確かめる。手取額で計上していると一致しない。

393受取配当がある
解説

受取配当等の益金不算入は、株式の保有割合で不算入割合が変わる。完全子法人株式等は全額、関連法人株式等は配当等の額から4%相当額(支払利子等の合計額の10%が下回るときはその額)を控除した額、その他の株式等は50%、非支配目的株式等は20%。

└393Y別表8(1)を記載し、(41)の合計がPL受取配当の金額と一致しているか
解説

別表八(一)の合計額と損益計算書の受取配当金が一致するかを見る。証券会社の特定口座で受け取った配当が漏れやすい。

392393Y受取配当の源泉税の仕訳計上をした
解説

配当から差し引かれた所得税も法人税額から控除できる。上場株式の配当は所得税15.315%が源泉徴収される。

└392Y別表6(1)を記載し、①がPL受取配当の金額と一致しているか
解説

別表六(一)の①欄と損益計算書の受取配当金(税引前)が一致することを確かめる。

394392Y期中売買の有価証券に係る配当はある
解説

期中に取得または売却した株式の配当については、所得税額の控除が保有期間に応じた金額に制限される。全期間保有していないと全額を控除できない。

└394Y別表6(1)をの所有期間(9)(10)の計算をしているか
解説

別表六(一)の所有期間欄で、配当計算期間のうち実際に保有していた月数の割合を計算する。

395394Y更にその売買は配当期日直近(※)売買である
解説

配当の基準日の直前に取得して直後に売却するような取引は、受取配当等の益金不算入の対象から除かれる。基準日の1か月前以内に取得し、基準日後2か月以内に売却したものが目安になる。

└395Y別表8(1)の(42)の記載をしているか
解説

該当する配当は益金不算入の対象から外すため、別表八(一)で調整する。

雑収

401リベート、スクラップ、副産物等の収入の有無を検討した
解説

①仕入先からのリベート(仕入割戻し)、②スクラップ・屑鉄・古紙の売却収入、③副産物の売却収入は、本業の売上に計上されず簿外になりやすい。現金や商品券で受け取っていると特に帳簿に出てこないので注意する。

402補助金等による収入がある
解説

補助金は原則として交付が確定した事業年度の益金になる。消費税では原則として不課税だが、補助金の性質によっては課税売上に当たるものもある。免税事業者の場合、補助金の交付元へ消費税相当額の返還が要ることがある。

└402Y消費税の扱いについて確認したか
解説

補助金ごとに消費税の扱いが違うので要綱で確かめる。①その補助金自体が課税売上か不課税か、②仕入税額控除した消費税相当額の返還義務があるか。②があれば決算後に「消費税及び地方消費税の額の確定に伴う報告書」等を提出して返還することになる。

★403402Y圧縮記帳を行う
解説

国庫補助金等で固定資産を取得した場合、圧縮記帳で課税を繰り延べられる。補助金の返還を要しないことが事業年度末までに確定していることが要件。少額減価償却資産や一括償却資産の金額判定は圧縮後の帳簿価額で行える。

└403Y別表13(1)の添付はあるか
解説

圧縮記帳には別表十三(一)の添付が要る。経理方法は①損金経理により帳簿価額を直接減額する方法、②剰余金の処分により圧縮積立金を積み立てる方法の2つ。②なら会計上の利益と資産計上額を維持できる。圧縮限度額が交付を受けた補助金の額を超えていないかも確かめる。

繰越欠損金

501過去の繰越欠損金がある
解説

欠損金は生じた事業年度開始の日から10年以内に開始した事業年度の所得から控除できる。平成30年4月1日以後に開始した事業年度に生じたものが10年で、それ以前のものは9年。

★502501Y翌期、翌々期に期限切れ欠損金が発生する
解説

繰越期間を過ぎた欠損金は使えないまま消える。翌期・翌々期に期限が来るものがあるなら、その期間内に所得を出す工夫(資産の売却益の実現、費用の繰延べ)を検討する余地がある。

└502Y説明は行ったか
解説

期限切れが近いことを伝えておかないと、後から「使えたはず」と言われる。金額と期限を示して説明する。

503大規模繰越欠損金の軽減を考慮した
解説

中小法人等以外は、繰越欠損金で消せるのは所得の50%まで。残り50%には課税が生じるため、資金繰りの見込みが変わる。控除限度は段階的に引き下げられ、平成30年4月1日以後開始事業年度から50%になっている。

★504中小法人青色今期初の欠損金である
解説

青色申告をしている事業年度に欠損金が生じたら、前1年以内に開始した事業年度の法人税の還付を請求できる。繰り越すより早く資金化できるが、税務調査を受けやすいとも言われる。資本金1億円超の法人は措置法で適用が停止されている。

└504Y繰戻還付の利用を検討したか
解説

繰戻還付を使うと、その欠損金は繰越の対象から外れる。翌期以降に所得が出る見込みなら繰越の方が有利なこともあるので、両方を比べる。

505.1504Y当期に繰戻還付を受けた分について、県と市で「控除対象還付法人税額又は控除対象個別帰属還付税額の控除明細書」を作成している
解説

法人税で繰戻還付を受けると、地方税では還付ではなく「控除対象還付法人税額」として翌期以降の法人税割から控除する形になる。県と市それぞれで明細書の作成が要る。

505前期申告の繰戻還付がある
解説

前期に繰戻還付を受けている場合、当期に還付金が入金される。税理士が交代した年は前任者が請求していることに気づかず、雑収入の計上と別表の調整を落としやすい。

└505Y繰戻還付額を雑収に計上した上で、別表4「所得税等繰戻欠損金還付金額」で減算・社外流出してるか
解説

還付金は益金にならないので、雑収入に計上したうえで別表四で減算・社外流出とする。

505.2505Y前期の繰戻還付分について、県と市で「控除対象還付法人税額又は控除対象個別帰属還付税額の控除明細書」を作成している
解説

地方税側では控除対象還付法人税額が翌期以降へ繰り越される。明細書を作っておかないと、翌期以降に控除し損ねる。

関連会社

511グループ100%グループ関係の系統図を作成して添付している
解説

完全支配関係の系統図(出資関係図)は、グループ法人税制の適用がある法人の申告書に添付が求められる。持株関係だけでなく、個人株主とその親族の関係も書く。

511.1グループ簿価が1000万円(※)以上の固定資産・土地(棚も)・有価証券・金銭債権・繰延資産(※)を100%グループ会社に譲渡・譲受した
解説

完全支配関係がある内国法人へ譲渡損益調整資産を譲渡すると、譲渡損益が繰り延べられる。対象は帳簿価額1,000万円以上の固定資産・土地(棚卸資産の土地を含む)・有価証券(売買目的有価証券を除く)・金銭債権・繰延資産。

└511.1Y譲渡損益の繰延をしたか・将来にも関係するので処理簿をつくる
解説

繰り延べた損益は、買った側がその資産を再譲渡・除却・償却したときや、グループから外れたときに実現する。実現の時期を追えるよう処理簿を作っておく。

511.2グループ過去に上の繰延処理簿がある
解説

過去に繰り延べた譲渡損益がある場合、実現の事由が起きていないかを毎期確認する。事由は4つ、①相手法人がその資産を再譲渡した、②除却・廃棄した、③償却した(償却費に対応する部分が毎期実現)、④完全支配関係が無くなった。相手法人での出来事なので自社では見えず、処理簿と相手法人への確認が頼りになる。

└511.2Y対象資産がグループ円の外に出て実現されているかを確認したか
解説

実現を見落とすと、本来課税されるべき年度に課税されないまま時間が経つ。

511.3グループ100%グループ会社から受けた配当金・現物分配がある
解説

完全子法人株式等に係る配当は全額が益金不算入になる。負債利子の控除もない。現物分配の場合は適格現物分配として資産の帳簿価額で引き継ぐ。

└511.3Y益金不算入にしているか・現物分配は詳しく確認
解説

完全子法人株式等の判定は、配当の計算期間を通じて完全支配関係があることが要件。期中に100%になった場合は該当しないことがある。

511.4グループ100%グループ会社への株式発行がある
解説

グループ内の法人へ株式を発行した場合、資本金等の額と株主側の株式の帳簿価額が動く。増資により完全支配関係が変わることもある。

└511.4Y適切な処理を
解説

完全支配関係が崩れると、繰り延べていた譲渡損益が実現する。増資の前に影響を確認しておく。

511.5グループこのグループは法人による支配である
解説

グループ法人税制のうち寄附金・受贈益の規定は、法人による完全支配関係がある場合に限って適用される。個人が2つの法人を100%支配しているだけの兄弟会社間では適用されない。

511.6511.5Y100%グループ会社間で寄附金・受贈益がある
解説

法人による完全支配関係がある法人間の寄附金は、出した側で全額損金不算入、受けた側で全額益金不算入になる。金銭の贈与だけでなく、低廉譲渡や債務免除も対象になる。

└511.6Y損金・益金不算入にしているか
解説

どちらか一方だけを処理すると、グループ全体で二重課税または課税漏れになる。両社の申告を突き合わせる。

511.7511.6Yその"親会社"で、寄付・受贈した法人の株式価格に調整を加えた
解説

寄附金・受贈益の処理をした場合、その親会社では子法人株式の帳簿価額を調整する。寄附をした子法人の株式は減額、受贈した子法人の株式は増額し、相手勘定は利益積立金額になる。

512国外関連50%以上所有との取引がある
解説

50%以上の資本関係がある国外の法人と取引がある場合、移転価格税制の対象になりうる。取引価格が独立企業間価格から離れていると、所得が国外へ移転したとして課税される。

└512Y別表17(4)「国外関連者の明細書」を作成したか
解説

別表十七(四)は国外関連者の概要と取引の内容を記載する明細書。取引があれば金額の多寡にかかわらず添付が要る。

★513512Y国外関連50%以上からの借入がある and その金額は純資産の3倍を超えるに近い
解説

国外支配株主等からの借入れが、その株主の資本持分の3倍を超えると、超える部分に対応する支払利子が損金にならない(過少資本税制)。総負債が自己資本の3倍以下なら適用されない。

└513Y別表17(1)「国外支配株主等に係る負債の利子等の損金不算入に関する明細書」と付表を作成したか
解説

負債利子が1,000万円以下なら適用除外だが、除外を受けるにも明細の添付とその旨の記載が要る。添付を落とすと適用除外にならない。

申告書確認

600.5書類添付制度利用する
解説

税理士が申告書の作成に関して計算・整理した事項を書面で添付する制度。添付があると、税務調査の事前通知の前に税理士へ意見を述べる機会が与えられる。

★601中間納付がある
解説

中間納付額は法人税額から差し引く。納付書の控えだけでは、実際に納付されたか、金額が正しいかまでは分からない。

└金額確認したか
解説

e-Taxの国税受信メールや納税証明書で実際の納付額を確認するのが確実。予定申告と仮決算のどちらで申告したかでも金額が変わる。

602別1check 適用額明細提出の有無,決算確定の日
解説

別表一で確認する2点。適用額明細書は、租税特別措置を1つでも適用したら添付が要り、添付がないと特例が使えない。決算確定の日は、翌期の役員賞与を事前確定届出給与にするときの届出期限(決議日から1か月と期首から4か月の早い方)に影響するため、遅らせておくと余裕が生まれる。

606.5今期事業税の支払がある
解説

事業税は納付した事業年度の損金になる。当期の損金になるのは①前期分の確定申告で納付した事業税、②当期の中間申告で納付した事業税。当期の確定申告で確定する事業税は翌期に納付するので翌期の損金になる(1期ずれ)。赤字で事業税が出なかった年の翌期も影響するので、納付の事実から確かめる。

└606.5Y別5(2)②,③に納付税額一覧表から確認した金額を載せているか
解説

別表五(二)の②③欄に、当期に納付した事業税を記入する。納付税額一覧表と突き合わせないと漏れやすい。

607退職給付引当金、賞与引当金、繰延税金資産がある
解説

退職給付引当金・賞与引当金・繰延税金資産は、税務上は資産・負債として認められない。会計と税務の差が別表五(一)の利益積立金額に残る。

└607Y別5(1)利益積立金期末残高とBS残高は一致しているか
解説

別表五(一)の期末残高と貸借対照表の残高の差が、これらの申告調整項目の合計と一致するはず。合わなければどこかで調整が漏れている。

613青色税額控除の適用が複数ある
解説

税額控除を複数適用する場合、控除の順序と控除限度額の調整が要る。それぞれの別表だけでは全体の限度額を管理できない。

└613Y別表6(6)を作成しているか
解説

別表六(六)は税額控除の総額を集計し、法人税額基準の限度を超えていないかを確かめる表。

614青色前期特別控除の繰越がある
解説

控除しきれなかった特別控除額は翌期以降へ繰り越せるものがある。繰越があるのに使い忘れると、そのまま失効する。

└614Y今期別表6(6附)を作成して適用しているか
解説

繰越額は別表六(六)付表で管理し、前期の別表から引き継いで当期の税額から控除できるなら適用する。注意点は2つ。①繰越制度の適用を受けない事業年度でも明細書を付け続ける必要がある(付け忘れると繰越が切れる)、②制度によっては当期の給与や試験研究費が前期を上回っていることが使用条件になっている。

★615大規模県:資本金の額1億円超で外形標準課税適用となっている
解説

外形標準課税(付加価値割・資本割)の原則的な対象は、事業年度終了の日における資本金の額が1億円を超える法人。令和6年度改正で、①前事業年度に外形対象だった法人で期末の資本金が1億円以下かつ払込資本(資本金+資本剰余金)が10億円超のもの(令和7年4月1日以後開始事業年度から)、②払込資本50億円超の特定法人に完全支配されていて期末の払込資本が2億円超のもの(令和8年4月1日以後開始事業年度から)も対象に加わった。

★615.5太陽光売電または電気ガス供給業を行っているか
解説

電気供給業・導管ガス供給業・保険業は、事業税が所得ではなく収入金額に課される(収入割)。太陽光などの売電は、電気事業法の登録の有無や設備の規模を問わず電気供給業に当たり、欠損の期でも収入割と特別法人事業税が出る。該当すれば第6号様式に別表6「収入金額に関する計算書」を添付し、冒頭で第2号・第3号・第4号のどれかに〇を付ける。LPガス販売と都市ガスの小売は所得割で、保険代理店も保険業ではない。

└Y-太陽光等の売電売電は本業の売上の1割以下か
解説

売電を本業と併せて行うときは、原則として事業ごとに区分計算し、本業は所得割、売電は収入割で計算する。例外として、売電の売上が本業の売上の1割程度以下で、独立した事業部門とは認められない程度なら、本業に含めて所得割で計算してよい。「1割程度」は目安で実態で判断するので、売上比などの根拠を残す。売電が本業の法人は第6号様式(その2)で収入割と所得割を申告する。この場合は逆に、軽微な副収入(保険代理店手数料など)を収入金額に含めてよい。

└Y-電気ガス供給業電気・ガスのどの事業か
解説

電気供給業とガス供給業は事業の種類で号が分かれ、号ごとに課税方式・税率・分割基準・様式が決まる。第3号(小売電気事業等・発電事業等・特定卸供給事業)は資本金1億円以下なら収入割0.75%+所得割1.85%で、新電力もここ。第2号(送配電・導管ガス供給業・保険業)は収入割1.0%のみ。特別法人事業税は第3号が収入割額の40%、第2号が30%。LPガス販売と、都市ガスの小売・製造(第4号の特定ガス供給業を除く)は令和2年度改正から所得割で、別表6は作らない。

616資本金等の額(資本金+資本準備金の合計を下回る場合はその合計額)が1,000万円を超えるか
解説

法人住民税の均等割は資本金等の額で区分が決まる。1,000万円以下は年2万円、1,000万円超1億円以下は年5万円、1億円超10億円以下は年13万円(いずれも道府県民税の標準税率)。資本金等の額が資本金と資本準備金の合計に満たない場合は、その合計額を使う。

└616Y均等割の金額は高い金額になっている
解説

無償減資で資本金等の額を減らしても、資本金と資本準備金の合計を下回る場合はそちらで判定するため、均等割は下がらないことがある。

617第6号check 資本金と資本準備金の合計額記載確認
解説

第6号様式には資本金と資本準備金の合計額を記載する欄が加わった。令和6年度改正で外形標準課税の判定に資本金+資本剰余金が使われるようになったことに対応するもの。記載を落とすと、県側で対象判定ができない。

618法人税額が1,000万円を超える
解説

法人税額(法人税割の課税標準)が1,000万円を超えると、多くの県で超過税率が適用される。福岡県は1.8%。1,000万円以下なら標準税率に戻す。

└618N前年がYesだったら県税の法人割超過税率(福岡県 1.8%)をもとの税率に戻した
解説

前年が超過税率だった先が当期は1,000万円以下になった場合、税率を標準税率へ戻す必要がある。申告ソフトが前年の税率を引き継いだままだと過大申告になる。

★619618Y県税の法人割の税率に超過税率(福岡県 1.8%)を採用している
解説

法人税額が1,000万円を超える場合は超過税率で計算する。福岡県は1.8%で、地法51①ただし書の制限税率2.0%の範囲内。

使い方

  • 1.上段の質問に答えてください(数字キーの1〜5でも答えられます)。
  • 2.質問によっては、回答により以降の質問が変化したり、対応策が表示されます。
  • 3.終わったら「CSVに保存」で保存するか、「印刷版」で紙に出力して保存ください。エラーのありうるところへの対応策を載せますので、対処をしてください。

機能(このツールにできること)

  • ・「前年CSVを読み込む」で、前年の回答を参考として質問の横に表示できます。
  • ・「CSVから再開」で、保存済みの回答CSVを読み込み、続きから答えられます。
  • ・「CSVに保存」で、回答をCSVで保存できます。翌期はそれを前年CSVとして読み込めます。
  • ・「印刷版」で、一覧だけを紙面用の白黒表示に切り替えられます。

ご指摘・ご要望(気づいたことを教えてください)

設問が分かりにくいところ、判定が違うところ、論点の改正などを、設問の右にある旗から、匿名で一言送れます。「こういう設問もほしい」も歓迎です。いただいた指摘は次のチェックリスト改定でひとつずつ読み、きっとこのページに反映します。

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事務所へ匿名で届きます。回答の内容は送られません。お返事はできませんが、次の見直しで必ず読みます。